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証拠なんかなくても?


「みんな間違いないって言ってます。あの人は不倫してます。慰謝料たくさん取ってやんなきゃ気がすまない!」とたいへんな勢い。

 「どんな証拠があるんでしょうか。」と尋ねると「証拠なんかなくても、間違いありません。」

 話し合いで本人が認めればともかく、否定し始めたら証拠が必要です。証拠があれば、不倫したことを認めることもありえます。でも、証拠もないのに、認めやしないでしょう。まずは証拠です。

 さらに、話し合いが成立せずに訴訟なんかになった場合、裁判所は動かぬ証拠であるかないかは次の問題として、まずは証拠がなければ不倫の事実を認定してはくれません。


 ここまで読んで、「なんだかこんな記事、前にも読んだような・・・」と思った方、確かに似たようなお話しをしたことがあります。ただ、そのときには証拠が「動かぬ証拠」かどうかということをお話ししました。今度は、そもそもの証拠があるかどうかということについてお話しします。


 その記事でも書きましたが、ラブホテルに女性と一緒に入る写真と2時間後に出てくる写真があれば、裁判官も不倫の事実を認めてくれるでしょう。写真という証拠があるからです。それにラブホテルに2時間も異性といて、なにもなかったというような弁解は通らないでしょう。こんな証拠が「動かぬ証拠」ということになります。

 有名な芸人がラブホテルの前で「観たいテレビがあんねん。テレビ観るだけやから。」とか言ってラブホテルに誘ったことがあるなんてことを言ってました。2時間後に出てきて「テレビ観ただけやねん。」と言ったとして、裁判官が「ああ、そうか。不倫じゃないんだな。」とうなずいてくれるかというと、そんなことはないでしょうね。まぁ、その芸人さんは独身ですが。でも、ここまで言うと、誰かわかりますかね。


 「みんな間違いないって言ってます。」とおっしゃってた方。事情を聞くと、最近、お連れ合いの挙動が変だということです。前からよく飲みに行っていたんだけど、午前2時だの3時だのに帰ってくることが増えた。3時になっても帰ってこないので、電話したら、しどろもどろの対応。帰ってきたら逆ギレして怒鳴りまくる。お客さんと飲んでてあと少しで契約がとれるところだったと言ってる。確かに営業職だけど、お客さんと午前3時に商談?それに、帰宅して着替えていたら、パンツをはいていなかったことがある。とっさにズボンを上げてごまかそうとしたけど、妻の目をごまかすなんて普通はできません。日曜にはあまり家を出なかったのに、最近、よく日曜に家を空ける。決定的なのは、日曜日にお連れ合いをつけていたら、女性とラブホテルに入っていった。さらに見張っていたところ、2時間後にその女性と出てきたところを目撃したなんてことがある。

 そんなことを友達に言っていたら「間違いない。浮気してる。」と言って、一緒に怒ってくれたとのこと。そりゃ、そうでしょう。お友達ですから。


 さて、証拠としてはあなたの証言しかないとして、それだけで不倫の事実を裁判官は認めてくれるでしょうか。

 帰宅が遅くなったこと、逆ギレ、パンツ、日曜日、こんな事実だけであれば、弱いでしようが、ラブホテルのことがあります。

 お友達は「間違いない。」って言ってくれてます。でも、間違いないと言ってほしいのはお友達ではなく、裁判官です。

 そもそも、お友達はあなたの言うことを疑っていません。長年のつきあいで、あなたが人を陥れるようなウソを言う人ではないことをわかっていいます。あなたがそう言うのだからそんな事実があったことは間違いないと思っているはずです。

 でも、裁判官はそんな目では見てくれません。そもそも、裁判官はこれまで縁もゆかりもなかった第三者です。裁判官でなくても、そんな第三者がお友達と同じように、あなたの言うことをすぐに信用してくれることは期待できないでしょう。


 帰宅が遅いこと、逆ギレ、パンツ、日曜日、ラブホテル、どの事実についても証拠はあなたの証言だけです。裁判官が最初からあなたがウソをついていると疑うというわけではありません。でも、お連れ合いがそんな事実をすべて否定することがあります。Don't worry I'm wearing pa~~~ntsって感じですかね。

 お連れ合いが否定したら、裁判官としてはあなたの証言を裏付ける証拠があるかという視点から事件を見るようになります。

 あなたの証言が信用性ありとされれば、あなは慰謝料がもらえることになります。そのため、裁判官としては、あなたの証言はウソではないにしろ自分に有利な判決をもらうためにゆがめられているのではないかという観点から証言の信用性をチェックする必要を感じることになります。そのときに、あなたの証言を裏付ける証拠があれば、裁判官はあなたの証言が信用できると判断するでしょう。でも、そのような証拠がない場合、ウソをついているとは言わないけれど、信用することまではできないという結論になることもあり得ます。


 もちろん、あなたの証言が信用できると判断されることもありえます。証言の内容が具体的で、詳しいもので、しかも不自然な点がなければ、証言に信用性ありとされることもあります。


 でも、もしあなたの証言が信用するには足りないということになると、帰宅が遅くなったこと、逆ギレ、パンツ、日曜日、ラブホテルはいずれも認められないことになります。せめて、ラブホテルのときに写メでも撮れれば、それであなたの証言を裏付けることができました。他の事実が認められないとしても、その事実があれば、不倫を立証できたはずです。でも、見つからないようにつけていくので精一杯。ホテルの前には隠れる場所もないので、遠くから見ていただけ。暗いなかで写メ撮ったけど、なにが写っているのか、ほとんどわからない。

 これでは証拠はあなたの証言しかないことになります。もちろん、証言に信用性ありということになればよいのですが・・・

 

 あなたの証言が信用してもらえない場合、真実を立証するのに十分な証拠がないということから、判決では負けてしまうということになる危険があるということになります。


 覚えておいて欲しいのは、裁判での事実の立証には証拠が必要だということ、あなたの証言も証拠にはなるものの、それだけでは不十分な場合があるということです。

 それでは証拠がないか、または乏しい場合にはまったく戦えないかというと、それはそれなりに方法があります。興味のある方は、ご連絡ください。ケースに応じて、どんな戦い方があるかを一緒に検討しましょう。

 


 

木村法律事務所 03-5524-1552

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